真夏の暑さは、いつもどこか涼しい場所を求めたくなる。もし私にどこで夏を過ごすのが良いかと尋ねられたら、その答えは――山東省済寧市泗水県です。
泗水県は山東省中南部、泰沂山脈の南麓に位置しています。南北に広がる低山丘陵が県全体の面積の約7割を占め、中央部には泗河の沖積によってできた河谷平野が広がります。南北が高く中央が低いこの地形が、この小さな町に真夏でも貴重な涼しさをもたらしています。済南から高速鉄道に乗れば泗水南駅までわずか40分余り。もし東京から出発するなら、済南または青島に飛行機で飛び、そこから高速鉄道に乗り換えれば、半日で都会の喧騒から山水の世界に身を投じることができます。
夏を涼しく過ごす最初の目的地は、泉林泉群(せんりんせんぐん)です。泉林は泗水の町の東25キロメートルにある陪尾山のふもとに位置し、古い泗河の水源地です。名泉が集まり、泉が林のように多いことからこの名がつきました。ここは『山東通志』に「山東諸泉の冠」と記されています。泉の水は年間を通じて14〜18℃の一定温度を保ちます――都市が熱波にあえぐ中、ここでは毎秒1.355立方メートルの清流がひんやりとした涼しさを運んで勢いよく湧き出ています。趵突泉(ほうとつせん)、黒虎泉(こっこせん)、珍珠泉(しんじゅせん)などの名泉が点在し、「五歩で渓流となり、百歩で川となる」といわれます。裸足で清らかな泉の石の間に足を踏み入れ、水が足首をなでるままに任せれば、そのひんやりとした心地よさが心の奥底まで届きます。2500年前、孔子は絶え間なく流れる泉の水を前に「逝く者は斯の如きか、昼夜を舎てず」と感慨をもらしました。今日、あなたが「子在川上処」の石碑の前に立てば、時空を超えたその哲学的思索を今なお感じ取ることができるでしょう。
高い所に登って遠くを望みたいなら、鳳仙山(ほうせんざん)は見逃せません。国家3A級観光区で、森林被覆率はなんと95%に達します。6月の山内の気温は21〜25℃程度で、滝の水量も豊富で、「夏の滝の楽園」と称されています。遊歩道を歩いて標高608メートルの山頂まで登れば、奇岩怪石と飛瀑流泉が相伴い、一歩ごとに自然との深い対話が繰り広げられます。
幽玄を尋ね古を訪ねるなら、安山寺(あんざんじ)へどうぞ。この寺院は唐の貞観23年(西暦649年)に創建され、県城の東南15キロメートルにある群山に囲まれた場所に位置します。寺内には二本の千年銀杏の木があり、孔子が自ら植えたと伝えられています。古木は空にそびえ、清らかな泉は珠のように湧き出で、古来より観光避暑の名所として知られています。
もし文芸的なスローライフがお好みなら、等閑谷芸術糧倉(とうかんこくげいじゅつりょうそう)へ足を運んでみてください。1968年に建設された戦備糧庫が、デザイナーやアーティストの手によって見事に生まれ変わりました。龍湾湖畔では草木が生い茂り、古い糧倉の軒瓦の間には花々がからみついています。一杯のコーヒーを手に、書香と墨香に包まれて、ゆったりとした長い午後を過ごす――「芸術を糧とし、情熱を倉とする」のです。
泗水は伏羲(ふっき)・舜帝(しゅんてい)の故郷であり、東夷文化の揺りかご、そして儒学の重要な発祥地でもあります。ここには山水の清らかな響きがあり、文化の厚みがあります。この夏、ぜひ泗水に来て、山水との約束を果たしてみてはいかがでしょうか。








