済寧微山:千年の運河が百年の良縁を証言 集団結婚式で古い町に新たな風韻を吹き込む

微山県南陽古鎮に足を踏み入れると、祝祭の雰囲気が一面に広がる。青石板の道では提灯を積んだ荷車がきしみ音を立て、康乾別院(こうけんべついん)の彫刻入り木窓には「囍」の切り紙が窓枠いっぱいに貼られ、状元客舎(しょうげん きゃくしゃ) は花で埋め尽くされている…これは微山県漁師の集団結婚式開始前の賑やかな光景で、運河文化・漁村民俗と新時代の婚俗が融合した集団結婚式がここで盛大に開催される。

鳴り響く太鼓の音と熱烈なヤンガ踊りのパフォーマンスに合わせ、赤い絹で飾られた迎え船が湖面に進み出る。色とりどりのリボンと提灯で飾り立てられた漁村の埠頭で、没入型の漁家集団結婚式が徐々に幕を開けた。中華風の礼服を着た新郎新婦は地元住民や観光客の見守る中、金魚を放流し、拝堂の礼を行い、信頼の証を交換。蓮の葉茶を贈り合い、手を取り合う礼を行うなど、伝統と現代が織り交ざった儀式に、岸辺の観光客は次々と写真を撮影した。

運河での結婚式終了後、新婚者たちはすぐに「ハネムーンの旅」に出発した。従来の集団結婚式会場とは異なり、「中国歴史文化名鎮」に指定された南陽古鎮自体が観光客でにぎわう観光スポット。微山湖北端に位置し、湖中の南陽島に位置するこの町は、古い京杭大運河が島を貫流し、面積4.5平方キロの「元宝」型の小鎮は「島が湖に浮かび、運河が島を貫き、河湖水がつながる」という奇観を形成している。青石板の路地を辿り、新婚者たちは康乾別院や延徳橋などのチェックポイントで網を投げる漁家祈願儀式、状元胡同(学問の成就を象徴する場所)での乗馬体験など、古鎮ならではの特色あるアクティビティを体験した。

南陽古鎮の没入型観光に加え、今回のイベントの新婚者特典パックには微山島観光区の無料入場券2枚が含まれていた。近年微山県は「集団結婚式」「漁村特色」「運河文化」をテーマに、伝統的な漁家婚礼を継承・革新し、伝統婚俗を観光文化のIPに転換する新風潮を巻き起こしている。同時に微山県は小劇場公演を媒体としたPR活動を展開し、地元文芸チームを積極的に育成。端鼓腔(たんこうきょう:微山地域の漁民伝統芸能) を活用した演目『風習を改め、新風を樹立する』を制作し、大衆の文化的ニーズに応えて、小劇『微湖の慶事に新風』、コント『農村の新たな風景』、歌曲『郷風文明の歌』などのプログラムを上演。親しみやすく楽しい形式で「古い風習を改め」、新たな生活を「創造」し、新たな気風を「演出」している。